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立憲君主国


2014
05.18

今の日本人には天皇について知らない事が多くなっているかもしれない。

日本の天皇は日本の君主である。いわば日本の王様で代表者だ。日本と同じように君主がいる国は世界で40カ国もある。

アジアでは、カタール国(首長)カンボジア王国(国王)クウェート国(首長)タイ王国(国王)日本国(天皇)バーレーン王国(国王)ブータン王国(国王)ブルネイ・ダルサラーム国(国王)マレーシア(国王)ヨルダン・ハシミテ王国(国王)の10カ国。

ヨーロッパでは、アンドラ公国(共同大公)オランダ王国(国王)スウェーデン王国(国王)スペイン(国王)デンマーク王国(女王)ノルウェー王国(国王)ベルギー王国(国王)モナコ公国(公)リヒテンシュタイン公国(公)ルクセンブルク大公国(大公)の10カ国。

オセアニアとアフリカでは、サモア独立国(オ・レ・アオ・オ・レ・マーロー)トンガ王国(国王)モロッコ王国(国王)レソト王国(国王)の4カ国。

英連邦王国の諸国は同一の国王(女王)を君主としている。イギリス以外の国では各国政府の助言に基づいて国王により形式的に任命された総督が大権を執行している。 また、性質上象徴元首の扱いであるため、各国の国政運営は首相率いる内閣にて継続して行われている。
イギリス(女王)アンティグア・バーブーダ オーストラリア連邦(オーストラリア国王)カナダ(カナダ国王)グレナダ ジャマイカ セントクリストファー・ネイビス連邦 セントビンセントおよびグレナディーン諸島 セントルシア ソロモン諸島 ツバル ニュージーランド(ニュージーランド国王)バハマ国 パプアニューギニア独立国 バルバドス ベリーズ の16カ国だ。

これらの国以外は君主のいない共和制という政治体制をとっていて、中にはアメリカのように大統領制の国もある。社会主義や共産主義の国には当然君主はいない。共和制の国は革命で君主を処刑した国や新たに建国した国である。

君主制の国は中世までは国王自ら政治を行っていた。日本も平安時代までは天皇親政であった。その後変遷を重ねて現代の君主制の国は憲法の元に君主を定めた立憲君主制になっている。日本の場合も立憲君主制だ。実際の政治は議院内閣制がほとんどである。

世界の君主制の国の中で日本ほど古く、しかも同じ家系が変わる事無く続いている国は他に無い。中国4000年の歴史などというが、中国という国は長くて数百年で王朝が替わってきた。王朝が替わればすべて変わってしまうのが中国の歴史だ。日本とは比べ物にもならない。

現在の日本の天皇は第125代の天皇である。初代は神武天皇といわれていて、即位は紀元前660年とされている。天皇の業績など古くからの書や言い伝えを国の歴史として編纂したのが「日本書紀」である。さらに口伝されていた神話や天皇の業績などをまとめたのが「古事記」だ。日本の天皇家は古代日本を建国して以来現在まで一度もその地位を追われる事無く日本の君主として君臨している、世界でも奇跡のような存在なのだ。日本は古代国家がそのまま近代化した国なのだ。

鎌倉時代以降、天皇は直接政治をせず、時の政権を持つ政府(幕府)が責任を持ってきた。政権は天皇から承認を得た者が将軍とか首相とか呼ばれて、政府を構成してきたのだ。今でもそうである。

日本の天皇家は日本の神話に出てくる神の子孫という事になっている。どんな国でも古くからある国はそれぞれに神話を持っていて、君主は神話に出てくる神の子孫という事になっている。既に滅んでしまったエジプト王国やローマ帝国なども同じように神話を持ち、国王や皇帝は神の子孫だ。日本という国はそう云う国に匹敵する古代国家なのだ。

日本には現在でも至る所に神社がある。その神社には古事記に出てくる神が今でも祭られているのだ。まさに日本は神の国と呼ぶにふさわしい国なのだ。各地の神社にはその土地の氏神が祀られていて、そこに住む者を災いから守っている。だから国民の75%もの人々が正月の初詣をするのだ。それが日本という国の成り立ちを示しているのだ。

ちなみに日本の天皇には名字というものがない。唯一無二の存在なので必要ないのだ。今の天皇の事を今上天皇という。読み方は”きんじょうてんのう”だ。天皇が統治している期間を元号という。現在は平成だ。天皇が亡くなる事を”崩御”というが、亡くなるとおくり名で呼ばれる。元号を付ける事が多い。先の天皇が昭和天皇と呼ばれているのがそれだ。

君主に名字がないのは日本の天皇とイギリスの国王(女王)だけだ。それだけ歴史のある由緒正しい国だということである。由緒正しいとはどういう事かというと「どこの誰だか判らないような者が国の代表者にはなっていない」ということだ。天皇は一人なので皇族で天皇にならなかった人々は宮家という名字を持つようになる。昭和天皇の3人の弟君は秩父宮、高松宮、三笠宮であるし、今上天皇の弟君は常陸宮といった具合だ。

日本の天皇は国がしなければならない国事(条約や法律など全ての承認事項や国賓などの応対)を日々こなしておられるが、激務とされている。本来は国民の幸福や五穀豊穣を毎日天に祈るのがお仕事なのだ。日本の天皇ほど平和を祈願する君主はいないのである。


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