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共産中国の経済侵略

援助を受けていたはずが、巨額の借金を抱えた上でインフラも奪われる-。中国が推し進める現代版シルクロード経済圏構想「一帯一路」が生み出す巨額債務への警戒感がここに来て急速に広がっている。米シンクタンクは、債務返済が困難となる恐れがある8つの国を指摘した。債務と金利が重くのしかかる、一帯一路の負の側面が浮かぶ。(ニューデリー 森浩)

「代償なし」ではない

「参加各国は、(中国によるインフラへの投資などを)フリーランチと考えるべきではない」国際通貨基金(IMF)のラガルド専務理事は12日の講演で、一帯一路についてこう指摘した。「フリーランチ」とは「代償なし」「無料」などを意味する。IMFトップが一帯一路にともなうリスクを公に警告した格好だ。巨額の債務による“代償”を背負う形となった代表例が、スリランカだ。

スリランカ南部ハンバントタ港は2010年、親中派ラジャパクサ政権下で建設が始まり、建設費約13億ドル(約1421億円)の多くを中国からの融資でまかなった。だが、スリランカに重荷となったのが、中国側が設定した最高で年6・3%という金利だ。そもそも財政に余裕があるとは言えず、当初から返済に窮するようになる。最終的に昨年12月、港の株式の80%を中国国営企業に貸与し、リース料として11億2千万ドル(約1224億円)を受け取ることで合意した。リースという形を取ってはいるが、貸与期間は99年間で事実上の売却といえる。スリランカ側からすれば、いつのまにか港が中国の手に渡った格好だ。
(2018年5月7日産経の記事より)

共産中国もちゃんと歴史に学んでいる。いま共産中国が行っている経済侵略は、19世紀にイギリスなどが行ったシナへの経済侵略をそっくり真似たものだ。イギリスばかりではない。20世紀になると白人諸国は発展途上のアフリカ、アジア各国に経済援助というお為ごかしを武器に乗っ取りを仕掛けてきた。昔から侵略は武力によるものばかりではないのだ。このニュースはアメリカの研究機関が発表したものだが、自分たちがしてきたことなので詳しいわけだ。

2015年製作の「クーデター(原題・No Escape)」という映画がある。

「エネミー・ライン」で主役を張ったオーウェン・ウィルソンと5代目ボンド俳優のピアース・ブロスナンが共演している。時は現代、アジアのどこかに赴任してきたアメリカ人家族、ところが赴任翌朝いきなり暴動が起き外国人が次々に殺される事態となる。家族を連れて逃げ切ることはできるか、という話だ。

この映画の舞台はベトナムの隣の国で起きるという設定だが、ブロスナンが暴動の原因らしきものを吐露する場面がある。白人の経済侵略が原因だというのだ。主人公は水道事業を展開する企業の赴任社員なのだ。インフラを整備するという経済援助を隠れ蓑に国家の乗っ取りをたくらんだ報いだという。ブロスナンはイギリス人の設定なのかもしれない。邦題は「クーデター」だが実際は民間人の暴動である。軍隊が起こすクーデターならこの家族も助からなかっただろうから映画にならないわけだ。

映画自体は結構ハラハラする面白いものだ。しかし監督はあまり有名ではない。作品を調べるとスリラーを得意にしているようである。脚本もかなり荒っぽいが、白人を殺しまくるアジア人たちの立場をちゃんと理解して描いているところが興味深い。過去にシナ大陸で起きた義和団の乱のように、排外運動として、共産中国が経済侵略をしているアジア各国で将来起こるかもしれない話である。その時に襲われるのはもちろん中国人だ。しかし日本人も巻き込まれないようにしなければなるまい。

白人たちと違って歴史上日本人は経済援助を善意から行ってきた。こういうことは世界では珍しいのだ。日本人は理解していないが、世界では国家や企業が善意で動くことはないからだ。だから日本はいつでも誤解され非難されてきたのだ。それも国家が軍事的に強ければだれも文句は言わない。そこをちゃんと知っておくことである。今の日本は軍事的に弱小なので悪者にされているのだ。

映画「クーデター」はベトナムに戦争で負けたアメリカ人が描いているから、最後にベトナムが正義の味方として登場するのも面白い。B級映画も背景を知って見ると結構面白いものがたくさんある。